夜勤明けはマクドナルドに行ってしまう：何故、油モノを欲しがるのか？

投稿者：のん

結論

睡眠不足によるホルモンバランスの乱れや脳機能の変化、そして夜勤によるストレスや解放感といった心理的要因が複合的に作用している結果。

夜勤明けで油モノを求める要因

1. ホルモンバランスの変化と食欲増進

• グレリンの増加とレプチンの減少: 睡眠不足の状態では、食欲を刺激するホルモンである「グレリン」の分泌が増加し、逆に食欲を抑制するホルモンである「レプチン」の分泌が減少。夜勤明けは慢性的な睡眠不足に陥りやすいため、これらのホルモンバランスが乱れ、全体的な食欲が増し、特に高カロリーなものを求める傾向が強まる。
• コルチゾールの増加: ストレスホルモンであるコルチゾールも睡眠不足によって増加。コルチゾールは、体内でエネルギーを供給するために糖や脂肪の代謝を促進するため、脂質や糖質が多い食事を欲するようになる。

2. 脳の機能の変化

• 報酬系の活性化: 睡眠不足は脳の報酬系（快感を司る部分）の働きを鈍らせることが知られている。このため、脳はより強い刺激を求めて、甘いものや脂っこいもの、塩辛いものといった高カロリーで嗜好性の高い食品に手が伸びやすくなる。これらの食品を摂ることで、一時的に満足感や幸福感を得ようとする。
• 判断力の低下: 睡眠不足は脳の前頭前野（理性や判断力を司る部分）の働きを低下させる。これにより健康的な食事を選ぶといった理性的判断が難しくなり、衝動的にジャンクフードや油ものを選んでしまう傾向が強まる。
• 太古の本能: 進化の観点から見ると睡眠不足は体がエネルギー不足に陥っていると認識し、効率よくエネルギーを補給するために、糖分や脂質の多い食品を求める太古の本能が誘発されるという考えもある。

3. 心理的要因

• ストレスと解放感: 夜勤は心身に大きな負担がかかる労働形態であり、夜勤明けには強い疲労感と同時に「解放されたい」という気持ちが強くなる。このストレスや解放感を手軽に食べられる高カロリーな油ものやジャンクフードで満たそうとする心理が働く。
• 調理の手間を省きたい: 夜勤明けは体力が消耗しているため、手の込んだ料理を作る気力がなくなりがち。そのため、手軽に購入できる揚げ物やファストフード、カップ麺などの油ものに頼ってしまう傾向がある。
• 背徳感とストレス発散: 健康に良くないものを食べてしまう「背徳感」が、かえってストレス発散になるという人もいる。特に、普段から食事に気を使っている人ほど、夜勤明けの解放感で普段は食べないものを食べたくなることがある。

夜勤明けの油モノ摂取の注意点

• 自律神経の乱れ: 睡眠不足は自律神経（交感神経と副交感神経）のバランスを乱す。交感神経が優位な状態が続くと、消化器系の働きが低下し、胃もたれや吐き気などの不調を引き起こすことがある。このような状態で脂質の多い食事を摂ると、さらに胃腸に負担がかかり、体調不良が悪化する可能性がある。
• 消化への負担: 揚げ物などの脂質の多い食事は消化に時間がかかる。就寝直前にこのような食事を摂ると、胃腸の消化活動が活発になり、ぐっすり眠ることが難しい。一般的に、就寝の2～3時間前までには食事を済ませるのが理想。消化の良い煮物や野菜の多いスープなどに切り替えるのがおすすめ。
• 睡眠の質の低下: 消化に時間がかかると体がリラックスしにくくなり、深い睡眠が妨げられる可能性がある。

まとめ

帰り道にマクドナルドがある限り、運命にはあらがえない。

万が一帰り道にマクドナルドがなかったとしても、やはり運命にはあらがえない。