結論
アナタが考える最悪のシナリオが的中する確率は6%。だから、不安は時間の無駄。
不安という感情を理解し慣れろ。そうすれば脳を効率よく使える。
最悪のシナリオは本当に起こるのか?
2020年、ペンシルベニア大学で学生に『不安に感じる事を挙げてもらい、それが実現したか』を調査した研究がある。結果は学生が想定した不安の91%は実際には起こらなかった。また、起こった9%に内、3割は的中したがたいした事がなかった。
つまり、最悪のシナリオが起こる確率は6%以下という事になる。
このたった6%以下のモノの為に思考が占領され、行動を制限されるなんて馬鹿らしいと思わないか?

6%よ、6%。残念ながらアナタの不安は、ほぼ的中しない。
不安を感じると…
- 脳が正常に働かない
- 脳の処理能力の低下
- 脳の作業領域が16%も低下する

要するに不安になると馬鹿になる。不安的中は偶然ではなく、アナタが自ら起こしているのかもね。
不安を抱えるデメリット
不安を抱えることは、精神的にも肉体的にも、そして社会生活においても様々なデメリットをもたらす。
精神的なデメリット
- 集中力・生産性の低下: 不安な状態にあると目の前のタスクに集中できなくなり、仕事や学業の生産性が低下。
- 睡眠障害: 不安は寝つきの悪さ、夜中の覚醒、早期覚醒など様々な睡眠障害を引き起こす可能性がある。睡眠不足はさらなる不安を招く悪循環に陥る。
- イライラ・怒りやすさ: 不安感が高まると些細なことにもイライラしたり、怒りっぽくなったりする。
- ネガティブな思考のスパイラル: 不安はネガティブな思考を繰り返し、悪い想像ばかりしてしまう「思考のスパイラル」を引き起こし、気分をさらに落ち込ませる。
- 自己肯定感の低下: 不安から行動が制限されたり失敗を恐れたりすることで、自己肯定感が低下し自信を失う。
- うつ病や他の精神疾患の発症リスク上昇: 長期にわたる不安はうつ病やパニック障害、社交不安障害などの精神疾患を発症するリスクを高める。
身体的なデメリット
- 頭痛・肩こり: 精神的なストレスは身体的な緊張を引き起こし、頭痛や肩こり首の痛みなどを引き起こす。
- 胃腸の不調: 不安は胃痛、吐き気、下痢、便秘などの胃腸の不調を招く。
- 動悸・息切れ: ストレス反応として心拍数の増加や呼吸の浅さ、息苦しさを感じる。
- 免疫力の低下: 慢性的なストレスは免疫システムを弱め、風邪や感染症にかかりやすくなる。
- 疲労感: 常に不安を感じていると精神的なエネルギーを消耗し、身体的な疲労感が増す。
社会生活におけるデメリット
- 人間関係の悪化: 不安からくるイライラやネガティブな態度が、周囲の人々との関係に亀裂を生じさせる。また、人との交流を避けるようになり孤立感を深める。
- 行動の制限: 不安は新しいことに挑戦する意欲を失わせたり、人前に出ることをためらわせたりと、行動を制限する要因となる。これにより成長の機会を逃したり、人間関係が広がらないといった事態に陥る事となる。
- パフォーマンスの低下: 仕事や学業において本来の能力を発揮できない。
- 経済的な影響: 不安からくる体調不良や精神疾患の治療には医療費がかかる場合も。パフォーマンスの低下が収入に影響を与える。

不安が的中する確率は6%。6%なのにデメリットでか過ぎやろ。
『チャンスの神様は前髪しかない』ってな。不安が強いと通り過ぎるチャンスも見逃すぞ。

不安の意外なメリット
不安は一般的にネガティブな感情と捉えられがちだが、実は重要な役割を果たすこともある。適切に扱えば、不安は成長や自己改善の機会となる。
危険回避と準備
不安は潜在的な危険や脅威を察知し、それに対処するためのシグナルとして機能する。
- 危険の察知: 「何かおかしい」「このままでは良くない」と感じることで、我々は危険な状況や人物から距離を置いたり、トラブルを未然に防いだりできる。
- 準備と対策: 大切なプレゼンや試験前など適度な不安を感じることで、我々はより入念な準備をする。これによりパフォーマンスが向上。
- 注意力の向上: 不安は注意力を高め周囲の状況や細部に気づきやすくする。これは新しい環境に適応したり、複雑な問題を解決したりする際に役立つ。

夜勤中とか多いよな。直感っていうか、なんとなく不安だな~って。

あるな~。急変する患者って何となく感じるよな。たまに病棟に入った瞬間から分かる時もあるよな。「今日か…。前倒しで準備しとこう…」って。
自己認識と成長の機会
不安は自身の内面と向き合うきっかけを与えてくれる。
- 自己分析: 「なぜ不安を感じるのか」を掘り下げることで自分の価値観、恐れていること、改善すべき点など、自己理解を深めることができる。
- 問題解決能力の向上: 不安の原因となっている問題に直面し、それを乗り越える過程で新たなスキルを身につけ、問題解決能力を高めることができる。
- レジリエンス(回復力)の強化: 不安な状況を乗り越える経験は心の回復力を高め、将来の困難に対処するための自信となる。

不安の原因は「知らない」「わからない」ってだけ。「知らない」「わからない」から恐い。ならば知れば良い。理解すれば良い。意外と解消方法はシンプルかもね~。
共感とつながり
不安は他者との共感を生み出し、より深いつながりを築くきっかけにもなる。
- 共感の促進: 誰かが不安を感じている時に、それに共感することで相手との信頼関係を深め、より良い人間関係を築くことができる。
- 助けを求める勇気: 不安を感じる事で一人で抱え込まずに、友人、家族、専門家などに助けを求めることができる。これは孤立を防ぎ、サポートネットワークを築く上で非常に重要。
適応と進化
生物学的な観点から見ると不安は人類が生き残り、進化していく上で不可欠な感情。
- 生存戦略: 原始時代、不安は捕食者や自然災害から身を守るための重要な防御メカニズム。この「危険を察知する能力」がなければ人類は生存できなかった。
- 環境への適応: 新しい環境や変化に適応するためには未知への不安を感じ、それに対して準備したり行動を変えたりする必要がある。

不安を感じた時ってのは『自身の経験からくる警告』である事もある。意識的な部分では気づけていなくても、無意識の部分では何か感じているのだろう。

要するに不安になった時は「何故不安なのか?」を分析する必要があるって事やな?

『最悪のシナリオ』も想定できていれば対処できる場合があるからな。対処できるなら『最悪』ではなくなるし。
まとめ
もしもアナタが今、不安を感じているなら内容を全て紙に書き出してみるといい。
そして1週間後に振り返ってみよう。
全て的中していたら、アナタは予知能力者だ。
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